VUCAの時代ってよく記事で見るのですが、一体なんなのでしょうか?
ここ2,3年だけでも目まぐるしくビジネス状況が変化し予測が難しいことから注目されている用語で、バズワード(流行語)のようなものなので、さらっと覚えておきましょう。
VUCAとは
- QVUCAの呼び方は
- A
「ブカ」とも「ブーカ」とも読みますが、現場ではわかりやすく「ブーカ」と読むことが多いです。
- QVUCAは何の略ですか?
- A
以下の頭文字を取った言葉になります。
- Volatility(変動性)
- Uncertainty(不確実性)
- Complexity(複雑性)
- Ambiguity(曖昧性)
- QVUCAを一言でいうとどういった内容ですか
- A
個人、団体問わず「先の予測が困難な状況」を示す用語になります。
VUCAの由来は
- QVUCAの言葉の由来はどこからきているのでしょうか?
- A
1987年にウォーレン・ベニスとバート・ナヌスのリーダーシップ理論に基づいて初めて使用され、United States Army War Collegeにて冷戦後の不確実な多国間世界の状況を説明するために概念化されました。2007年以降ビジネスや教育にも用いられるようになりました。2018年ハーバードビジネススクールの教授であるビル ジョージが「2016 年の出来事 — 英国の EU 離脱、ドナルド トランプの選挙、テロリストやサイバー犯罪者による脅威、気候変動」を新たにVUCA2.0と定義しています。
なぜいまVUCAの時代と言われるのか
- QなぜいまVUCAの時代と言われるようになってきたのか。
- A
ビジネスにおいてはいわゆるPESTがより不安定さを増してきたからと推測しています。
- Politics(政治)…ウクライナ問題を発端とするロシア問題
- Economy(経済)…物価と中央銀行の金利政策の問題
- Society(社会)…コロナ禍での社会情勢の変化、SDGsとエネルギー問題
- Technology(技術)…ICT技術やAI技術の発展
また個人においても一例として「ある人」と言った時の性別や志向性のカテゴリは先入観で想起されバイアスがかかりやすく、複雑さを増しています(「LGBTQ+」や「LGBTQIA+」など)。外見の画像データで機械学習をしても一定の数値はでるものの、曖昧であり確実なものにはなりません。
日本のビジネス界においては、生産年齢人口の低下、低賃金化、日銀低金利政策、台中関係、コロナ対策、財政緊縮、DX化の遅れなどが指摘されていますが、不安であっても不確実なのは各国のバランスと政治問題が主ではないかと思われます(生産年齢人口の低下は何十年の前から予見されているため)。
VUCA時代に求められる資質とは
- QVUCA時代に求められるスキルとはどのようなものでしょうか。
- A
解決案の一つとして「OODA(読み:「ウーダ」)ループ(以下参照)」という手法で現在時点の状態を把握し、事態と行動の効果の条件をつけテストし続ける方法が挙げられています。OODAループは、以下の頭文字を取ったものになります。
- 観察(Observe)
- 情勢への適応(Orient)
- 意思決定(Decide)
- 行動(Act)
- ループ(Implicit Guidance & Control, Feedforward / Feedback Loop)
よって求められる資質は、以下の通りになります。
- 現場の観察をすることで、変化に気づくことができる能力
- 既知の事象かどうかを判別するデータベース(記憶や経験)
- 他のケースからの転用適応能力
- 現場決定力やスピードなど行動力
- 失敗時の代替含む回復力
その他の解決案として、複数シナリオプランニングや多変量テストなどがありますが、どのように適応していくかという本質はさほど変わりません。
VUCA時代のリーダーシップ、組織とは
- QVUCA時代のリーダーシップ、組織とはどのようなものでしょうか。
- A
メンバー各人がリーダーシップを発揮することが求められ、リーダーにはそれを許容できるようリカバリー案や別のテストプランを考え、適応決定することが求められます。組織としては現場主義的に戦術を即座に判断実行し、フィードバックさせる必要があります。以下は理想的な対策案となります。
- 明確なビジョンを示す…ある一定の方向性の中で、戦術を現場に委任するため
- ダイバーシティ&インクルージョン…オープンイノベーションを含む、多面的視点でプランニングし、より強靭な組織にするため
- OODAループの最速化…母数とテスト回数が強さになるため
- ポートフォリオの最適化…リカバリー、レジリエンスを高めるため
VUCA時代の人材育成のポイントは
- QVUCAに耐えうる資質を持った人材に育てるにはどうしたら良いか
- A
以下が想定されます。
- 変化・革新・適応を良しとする心理的安全性を確保する
- 良き観察者となるきっかけを与える(データの見方/外れ値に立ち止まる)
- 問題解決のストックを条件ベースでストックさせる
- 行動結果予測に対してリカバリー案や最小テストなどリスクを想定させる
- 多様な意見からスピード重視で現場にやらせきって自ら改善するフローを構築する
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