給与日まで残額を見ながら生活していて大丈夫かな。。。
無駄に不安にならないようにデータで見てみることも大事です。ただ平均と中央値の見方や下だからといって落ち込むためのものではないので、ご注意を
■2年目の平均月収は23.3万円、賞与ボーナスは年83.5万円、年収363.6万円
厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査の概況」をもとに大学卒初任給から24歳以下大学卒を差し引き、おおよその就職数が同じと仮定すると、入社2年目の平均月収は233,400円(額面)と推計できます。
賞与は「賃金引上げ等の実態に関する調査」をもとに夏1.96か月、冬1.62か月と仮定すると、入社2年目の平均年収は3,636,372円と推計できます。
そこから所得税、雇用保険、健康保険、厚生年金、昨年分住民税が引いて計算すると、概算で入社2年目の手取り月収は188,483円、手取り年収は2,936,610円程度と推計できます(条件:扶養者なし、昨年4~12月分としての住民税の概算で推計)。
参考1:令和3年賃金構造基本統計調査 結果の概況 | 厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2021/index.html
参考2:賃金引上げ等の実態に関する調査 | 厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/12-23.html
会社制度によって手当で異なる年収
- 賞与ボーナスの有無や金額
賞与ボーナスがない会社で-83.5万円になります。
全労働者平均は383,431円(「毎月勤労統計調査 令和2年夏季賞与の結果」より)
0.49か月以下/回の企業が約2.5%ある一方、4か月以上/回は1.9%あります。
- 営業インセンティブ
個人事業主で完全成果報酬(フルコミッション)のところもあれば、商品販売やリベートによって報酬が得られる企業もあります。
営業職でのインセンティブ相場(出来高や達成度業績手当など含む)は10~20%と言われています。
- 残業代
45時間分を固定残業代とする会社や深夜休日手当が通常の勤務範囲となる会社は残業代比率が高くなります。
平均月収の人が所定労働時間8時間に加えて平日20日間1時間法定時間外残業した場合、時間単価は25%割増で1,824円で月収は269,869円となり、残業代割合が13.5%となります。
※4~6月の残業は社会保険料の計算に使う標準報酬月額に影響しますので、ご留意ください
- 福利厚生(特に住宅手当)
東京都産業労働局「中小企業の賃金事情(令和3年版)」によると37.8%の企業が住宅手当有となっていて、その額は平均で19,199円となっています。
ローテーションで引っ越しを伴う異動がある会社などは住宅手当を高く設定していたり、寮などの施設使用ができる会社もあります。
- 出張旅費や海外赴任手当
社内規定により出張日当が定められていたり、赴任手当がある場合(特に赴任先の物価連動の場合)、職種によってはかなりのウェイトを占めることがあります。
危険地帯の場合は住居費や警備費が必要で豪邸に住まわざるを得なかったり、物価高騰(カルフォルニアなど)地域では家賃と車両費が高額になったり環境によって事情が異なるケースもありますが、外交官並みに一財を築いている場合もあったりするようです。
一人暮らしで異なる20代貯金額
- 20代単身世帯貯金額/手持ち現金
20代単身世帯の平均貯蓄額は179万円/中央値20万/金融資産非保有率39.0%/平均手持ち現金残高36万円
300~500万円未満年収の平均貯蓄額は230万円/中央値100万円/金融資産非保有率25.5%
平均借入金は18万円(中央値0円)/借入金なしが84.2%
- 20代2人以上世帯の貯金額/手持ち現金
20代2人以上世帯の平均貯蓄額は212万円/中央値63万/金融資産非保有率37.1%/平均手持ち現金残高164万円
300~500万円未満年収の平均貯蓄額は154万円/中央値50万円/金融資産非保有率39.3%
平均借入金は315万円(中央値0円)/借入金なしが71.5%
参考:家計の金融行動に関する世論調査 | 知るぽると(金融広報中央委員会)
https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/yoron/
一人暮らしを始める理想的なライン目安
遠方で出社や現地に赴く業務の場合はやむなしですが、おおよそ一人暮らししてよい目安は給与の30%以内の家賃で、手元現金が家賃の5か月分程度(7万円の家賃の場合約35万円)あるのが理想です。仕事で仕方ない場合はありますが、実家や社宅で十分の場合はそれが資産の差になりうることにはご留意下さい。
20代で貯金額300万円、貯金額400万円はどれだけいる?
20代の金融資産保有額の平均は313万円で中央値は110万円で分布は以下の通りです。
・100万円未満 38.3%
・100~200万円未満 19.0%(上位58.9%)
・200~300万円未満 8.4%(上位38.6%)
・300~400万円未満 8.1%(上位29.6%)
・400~500万円未満 3.9%(上位21.0%)
・500~700万円未満 6.5%(上位16.8%)
・700~1,000万円未満 4.6%(上位9.8%)
・1,000~1,500万円未満 2.3%(上位4.9%)
・1,500~2,000万円未満 0.7%(上位2.5%)
・2,000~3,000万円未満 0.9%(上位1.7%)
・3,000万以上 0.7%
・無回答 6.5%
本サイトでは給与の10%天引き貯蓄をおすすめしていますが、新卒~3年で継続すれば、平均年収で100万円の金融資産ができると思います。
また生活防衛資金以上は投資に回すこともおすすめしております。
平均だけだとわからない賃金
男女、大卒/大学院卒、企業規模、業種、正規/非正規、都道府県、役職で大きく異なります。
- 20代後半男女間賃金格差は男性平均25,33万に対して女性は23,62万円
- 20代後半の大学卒26,07万円に対して大学院卒27,88万円でその差は1,81万円
- 20代後半の企業規模格差は小企業(23,16万円)に対して、中企業(23,89万円)は+3.15%、大企業(26,28万円)は+13.47%の差
- 20代後半の業種別は最小が22,41万円の複合サービス業(郵便局や協同組合)、最大が26,84万円の金融業/保険業で+19.77%の差
- 20代後半の非正社員は20,49万円に対して正社員25,09万円で+22.45%の差
- 平均勤続17.9年で係長級非役職者全体27,74万円に対して36,78万円で+32.59%の差
- 都道府県別最小が宮崎県24,46万円に対して、最大が東京都の36,42万円で+48.90%の差
東京都、神奈川県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県の6都府県だけが全国平均を上回っていることになっています。おおまかに大学院卒で東京の金融大手企業で働く正社員が良さそうだという結果にはなりますが、20代後半の金融業就業者数は152,756人で平均年収が444,7万円という数値をどう見るかかと思っております。
店舗縮小や就職人気ランキング企業の凋落を見据えて、またこれからのFRB利上げ局面で勝ち組になれそうなで賃金が上がっている外資系金融や資源関連企業にも注目が集まっているそうです。
参考:民間給与実態統計調査 | 国税庁
https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan/top.htm
また規制緩和で流動性が高くなり、DXが進みリモートが促進され、ジョブ型で能力と達成度で評価される時代に変わっていくと上述の差も変わってくるのかと思います。
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以上、ご参考になれば幸いです。